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郷愁の味

 大井町へ行く用事があったので、昼食は丸八でトンカツを食べる。久しぶりに食べたけど、ここのトンカツは本当に美味しい。子供の頃はあんまり分からなかったけれど、いま食べるとその美味しさが良く分かる。美味しい肉を良い油で美味しく揚げた、奇をてらわない純粋に美味しいトンカツ。ロースカツが一番美味しい。料理する人の違いだけど、平日の昼間を担当する人の方が若干下味が濃いめで好みである。
 その後自転車で都内各地を回っての帰り道、気が付けば甲州街道だったので笹塚のマックへ行く。注文はもちろんミックス5番。ハンバーグとオムレツの定食だ。笹塚のマックはかつての下北マックに比べると、量、味、共にいま一歩インパクトが足りない気がするが、それでも紛れもないあの味を堪能する事が出来た。
 下北沢マックのミックス5番、かつてあの定食で何度満腹を感じたであろうか。壁にかかったスティーブ・マックイーンの手形を何度眺めたであろうか。そんな思い出に浸りながら村上春樹の「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」を読む。図書館に注文している本がなかなか届かないので、今日出がけに本棚で目に付いたこの本を持ってきたのだ。誰だったか忘れたけど、高校生の時に同級生に借りた本だった気がする。ハンバーグを食べながらページをめくったら1990年のハウスイベントのフライヤーがはさまっていた。こういう偶然。高校の頃によく食べたハンバーグを味わいながら開いた本がたまたま高校の同級生に借りた本で、さらにその中には1990年のフライヤーが入っているという偶然。が起こると、まるで全てがその頃に戻ったような錯覚に囚われる。太郎がいて葉山がいてここは下北沢のような錯覚。
 しかしながら当然そんな事は起こらない。ここは笹塚で俺は一人でいまは2009年の終わりだ。しかし、俺の錯覚と現実には大した差違など無いのだ。
<%image(20091215-DSC_2683.jpg|600|399|いまな無き下北マック)%><%image(20091215-DSC_2684.jpg|600|399|ミックス5番)%>


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