BREAKfAST – breakmefast.com

山形 龍岩祭

 山形の龍岩祭という祭りでライブ。
 以前からライブに来てくれたり、Tシャツを大量に通販してくれたり(さらにナイキで繋がったり)と、BREAKfASTを強力にサポートしてくれている山形のスケートショップ「JOKS」クルーと蔵王インターで待ち合わせて、猛烈に美味しいという蕎麦屋へ連れて行ってもらう。
 曲がりくねった山道をずんずんと上るので、「先に龍岩祭の会場へ向かうのかな?」と思っていたら山の中腹にある蕎麦屋へ向かっているのであった。その立地からして普通の蕎麦屋の外観とはかなり違う。いわゆる暖簾があって幟か何かがはためいていて、というイメージとはスケールが違う。広大な敷地は日本庭園になっていて、お店はまるで金田一耕助の物語に出てくるような古い日本家屋なのだ。庭はバカ広いし天井はかなり高いし土間まである。板そばというのを食べたけど、これ、かなり美味しい。噛み応えというかコシというのか、やたらと刃向かってくる感じ。普段食べている蕎麦を想像して食べたら大いに驚くと思う。蕎麦の概念を変える蕎麦であった。
 山奥にこんな美しい庭があってこんな美味しい蕎麦があるなんて。とダラダラしてたら時間の感覚を忘れる。気が付いたらけっこう出番が迫った時間。やばい、この桃源郷にいたら現実に戻れなくなる。というので急いで会場へ。
 最近の晴天は昨日までで、今日に限って低い雲が山間に垂れ込めていたのだが、標高が上がるにつれていよいよ車は雲の中へ。龍岩祭の会場はすでに雨。雨かー、こういうイベントで雨だともうどうしようも無いね。と、とぼとぼ会場入り。進行がかなり巻いているというので、出番まで雨宿りして過ごす。
 しばらくすると雨がやむ。山を覆っていた雨雲が流れ去ったのだ。よっしゃ!っつうんで一気にライブをやったかというとそうでは無く、演奏したりトークしたりのダラダラした感じでライブをする。とにかく時間が余っているので長めにやってください。と言われたのだ。いつもみたいに一気に演奏して、後から俺が喋っても良かったんだけど(久しぶりのトークだし)、モニターから煙が吹き出るという機材トラブルなどもあり、結果、喋りと曲を交互にやる形となる。ここでもJOKSクルーに助けられて良いライブが出来た。後半は一気に演奏したのだが、盛り上がって良かった。ただしライブ後頭痛がしばらく止まらない。多分酸欠、原因は標高の高さ。
ここはかなりの山なのだ。
 我々が演奏したステージの脇に電球が道しるべのように連なっていて演奏前から気になっていたので、ライブが終わって物販が落ち着いてからジョージ君とケミー君とその明かりを辿るように山を登ってみる。日が傾きだした山中は雨こそやんだものの、ますます濃くなる靄で輪郭を失い、電球はまるで冥府への道しるべのようである。想像以上に急で長い山道を登っていると突如前方に巨大な十字架が現れる。エヴァで使徒が倒された時にでる閃光みたいなやつだ。うお!ジョージ君!俺、今、啓示を受けてる!と痺れながら十字架の麓へ行くと、そこにはインディアンの部落があるのであった。
 と錯覚するくらい高い完成度で原住民の雰囲気が作られているステージゾーンでしばし呆然。三角のインディアンテントといい、全てを淡い白さで覆う霧といい、駆け回る子供達といい、この雰囲気の完成度やばい!さっきの蕎麦屋といい、山形ではやたらと異世界を覗き見るなーと音楽に身を委ねているが、・・・よく聞くとこの音楽怖くない?アンビエントかと思ってこの情景の中でトリップしてたけど、よく聞いたら呪いみたいな日本語が入ってない?
 などなど、現実に帰還出来ない要素が多すぎるので暗くなりきる前に下山する。といってもさっきライブをやった辺りまでだけど。
 下の本部周辺はバンやテントを広げて作った店が並び、明るいうちは市場のような活気があったけれど、薄暗くなり、一層濃くなった靄の中ではかなり違った一面を見せてくる。深い山間を苦労して登った末に辿り着いたチベットの集落という感じ。あるテントで売られていたメキシカンポンチョなる手織りのポンチョが無性に欲しくなったのもこの雰囲気のせいだと思う。ただし東京に帰ったらまず着る機会がないので買わなかったけど。
 スキーシーズンは食堂として営業しているロッジが特別営業していたので夕食を食べる。「食器を持ってこない方には100円で食器を貸し出します。」と書いてある。普通こういうのって「マイ食器を持って来られた方は100円サービス」って書くよね。と言ったらジョージくんが「さっきから感じてた違和感それだ!」と、いたく同意してくれた。
 少し薄めのカレーを食べて談笑しながら水を飲んだ瞬間に衝撃が走る。この水美味い!ただの水道水のはずなのに桁外れに美味い!この喉ごし何よ!!やっぱ蕎麦が美味い地域って水が美味しいんだね。
 蔵王温泉のホテルに泊まって温泉に入る。あぁー、最高。きちんとした宿が用意されて、しかも温泉まであるなんて本当最高。温泉入って酒飲んで寝る。

 JOKSへ寄って旅の盛り上がりで買い物をして、お店近所のラーメン屋へ連れて行ってもらう。冷やしラーメンが名物だというのでそれを注文するが、はっきりいって8月終わりなのに山形はもうかなり涼しい。というか寒い。とりあえずTシャツで過ごすのは厳しい。なので冷やしラーメンには遅すぎたかも。ラーメンスープのコクがありながら冷たいというのは初体験の味ではあったけど。
 ただし、そういう名物にありがちだけど、地元の人はほとんど冷やしラーメンは食べないで普通のラーメンを食べていると思われる。JOKSの市野君も普通のラーメンを食べていた。これ、スープを一口貰ったけどかなり美味い!俺が今まで食べたラーメンの中で一番美味い(スープを一口貰っただけだけど)。
 なんかやたらと食事が美味しかったので、今度は観光で行きたいなと思う山形でありました。


top