BREAKfAST – breakmefast.com

郡山は極感だけど熱かった!

 福島県は郡山へライブしに行く。東京を離れてのライブに対する楽しみはもちろん、今回は郡山在住の友人に会える楽しみもあって出発3日前から笑顔が絶えない。
 もともとは同級生であり、週末踊りに行けば最高の時間を共に演出してくれる同志であり、何よりも去年出したファンジンで漫画を描いて高い評価を得た正樹という友人が去年の12月にこんな事を言って来た。

正樹 「来年1月の郡山ライブ行きます!」
 俺 「ん、乗ってくの?」
正樹 「郡山に転勤です!」
 俺 「え!いつから!?」
正樹 「年明け。」
 俺 「すぐじゃん!」

 実際は週末の度に東京へ帰って来ていて、いままで以上に彼とは会っているのだが、郡山で会うという特殊な状況が気分をどこまでも昂揚させる。
 事前の連絡で郡山ってどんなとこ?と聞くと「ひたすら寒い」との答えだったので、寒いのだ寒いのだと思ってはいたけれど、着いてみれば予想以上の寒さに顔面は刺すような痛さを感じ、ダウンジャケットのチャックを首まで上げるのはもちろん、パーカーのフードをかぶり、さらにフードの紐をギッチギチに引っ張らないとやってられねぇ。フードをかぶった俺たち、雪ん子カンカンだぜ。
 
 晴れているのに何故か舞っている雪は、冷え切った地面に落ちても溶けること無く、風の流れを形作るように渦巻いて去っていく。そんな様が視覚から心を冷やすようで俺は顔をしかめる。
 
 ピークアクションは綺麗なライブハウス。向かいに「ゆるり」とかいうメイド喫茶みたいなカフェがあったので、何となく気にしつつも全然ゆるくない轟音でリハをやる。
 街を散策していると女の子にアンケートの協力を求められて、結婚を考える時の理想のタイプについていくつか答える。太った人と痩せている人どっちが良いですか?とか相手に収入を求めますか?など。そのうち会話が盛り上がってきて、ウオーと心の中で気合いを入れ出した時に、今立っている通りの名前が目に入る。すなわちフロンティア通り。開拓してくぜ!

 対バンがどれも熱く盛り上がっているので、郡山すげー、と思いながらもトリの俺たち大丈夫かな?と心配になる。東京以外って盛り上がったり盛り上がらなかったり落差が激しいのだ。が、始まってみれば仙台を彷彿とさせる素晴らしい盛り上がりで一気に最後まで駆け抜ける。超楽しかったぜ!という気持ちのまま気持ちよくベラッベラ喋って終了。仙台といい郡山といい、熱いね北国。

 郡山の風俗店って看板が女の子の写真じゃなくて漫画になっている事が多い。別にいいんだけど。
 激安2000円のサウナに宿泊。大部屋の隅っこに布団を敷いて眠ろうとすると傍らのアコーディオンカーテンの向こうから何か物音が聞こえる。真っ暗な部屋の中でちょっと怖いなと思いながらもアコーディオンカーテンの下を少しめくって覗いてみると猫が一匹いた。サウナで飼ってるのかな?寝てる間にまとわりつかれたら嫌だなー、と思いながら眠る。
 明け方ふと目を覚ますと、少し離れた所で眠っているケミー君の布団の回りを真っ白な猫が歩いていた。

 起きて再び風呂に入って身支度しているロッカールームを昨夜の白猫がうろつく。

 正樹の案内で美味しいお寿司を食べたり、冬景色に北を感じたり、最高の会話を繰り広げたりして郡山を満喫する。面白さが頂点のまま時間は過ぎて、午後に差し掛かった所で帰京。正樹はそのまま郡山に残るのでお別れ。

 俺 「正樹、寂しい?」
正樹 「この状況むごい」
 
 東京までは3時間くらいなので明るいうちに到着。暗くなると寂しくなるから明るいうちに着けるかどうかはかなり重要。開通したての山手通りの下を通る高速道路は別世界への滑走路のようだし、東京は郡山に比べたら暖かくて勝手に春の夕暮れ気分を味わえるしで良い旅の終わりであった。

 追加 
 郡山の駐車場に車を取りに行くと、場内スピーカーから、あばあさんが語る戦争体験がずっと流れていた。何だろうあれ。


top