BREAKfAST – breakmefast.com

頭痛で20000V

 超久々の20000Vでのライブである。
 前夜、動きがガツガツであったスケボーのせいでコンコンと眠り続け気が付いたのは真昼。何となく頭が重いのは眠りすぎのせいか。そのまま一時間ほど家で朦朧としてから高円寺へと向かう。
 途中、ピープル・アンダー・ザ・ステアーの持っていないアルバムを一気に買う。
 リハになっても頭の重さが抜けないのでリハ後喫茶店でコーヒーでも飲んで眠気を覚まそうとするがそもそも喫茶店が見つからない。どこの駅前にも喫茶店くらいありそうな気がするが高円寺にも過ぎ去ったカフェブームの余韻が残っているのか見あたるのは画一的なカフェばかりで喫茶店など一軒もない。冷たい風が吹く中朦朧とする頭を揺らさないようにしながら商店街を歩くのは押井守の世界を感じられて精神的には楽しくもあり肉体的には辛くもある。風俗街を抜けて古本屋が並ぶ道を通り鉄橋の脇を過ぎたら急に郷愁的な町並みとなった。床がコンクリ打ちっぱなしの昭和な中華屋の向かいにようやく喫茶店を発見してストロングコーヒーを飲む。最近取った新聞はもったいないから極力読むようにしているので今日は読む暇なんてあるのかと思いながらもポケットに入れておいたからそれを取り出して読もうとするが頭が痛くて仕方がない。しばらく目をつぶっていたらそのままうたた寝してしまい多分時間にしたら10分くらいなのだろうけれど気が付けばさっきまでいた客はいなくなり店内にはうたた寝していた俺と店主だけであった。少し冷えて適温となったコーヒーを飲んで店を出る。
 頭を囲う朦朧としていた何かは今や頭痛というはっきりした形を持ちそのせいで歩くのがとても辛い。とにかく横になりたくて歩きながら見かけた漫画喫茶へ行くためのエレベーターに乗る。ビルの入り口にある看板では気が付かなかったが受付に書いてある「エロDVD見放題」の文字を見たとたんこれから座る席に対して他人の匂いを感じ取り嫌悪するが肉体的な頭痛は感情を凌駕するのでそのまま入店し二畳の座敷スペースで体を丸めて目を閉じる。
 2000Vへ戻ってしばらく経つと出番となり頭痛を感じながらも久しぶりのライブに興奮を覚えるが半分くらいやった所で頭痛と吐き気と寒気に襲われる。ライブ後さすがに今日は喋らないで戻ろうとすると客席から「喋ってー」と言われそんなこと言われるのは滅多にないので喋る。ロフトでも喋った都市伝説「黒猫ヤマト宅急便」。ウケてたから嬉しい。
 壁に寄りかかりながら物販をするがタバコの煙が耐え難く受け付けと階段の間に避難すると向かいに若いカップルが居たので意識しないながらも視界に捉えていたのだが彼氏と思われる男の子の声が女の子の声に聞こえてしまうのはこの頭痛のせいなのかもしれないけれどそう考えだすと顔もなんだか女の子に見えてくる。俺の視線に気が付いたのかおもむろにイチゴポッキーを勧められてイチゴポッキーは好物なので無遠慮に最後の二本を貰うと最後の一本は食べたかったのか相手が笑って無いように見えたのは多分俺の頭痛が見せる幻覚では無く現実であろうがもはや仕方がない。
 昨日までの予定ではライブ後グラスルーツのマウイマジックへ行く予定だったがとても無理なので帰る。


top