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海へ飛び込む

 色々あって海へ飛び込むこととなる。憂鬱っつうか恐怖!ギリシャあたりの綺麗な海じゃなくて重油にまみれた東京湾だからね。天国への近さは南の島と同じくらいかも知れないけど。
 しかし覗いてみると思ったほど黒くはなくて、どっちかと言えば緑な感じ。ただし波間に漂う花束が恐怖を煽る。え、死んでるの?どなたかここでお亡くなりに?飛び込んだ後に足引っ張られたらどうしよう・・・。
 なんて言ってても仕方ないから性根を据えて事に臨む。が、飛び出した瞬間目の前が一面海でコンマ何秒の間に超恐くなる。
 
 一瞬経って海へ落ちる。
 
 落ちた後は結構落ち着いちゃって動揺は無かったけど、見ている方が呆然としていて浮き輪を全然投げてくれないの。早く投げろっつうの!携帯で写真なんて撮らなくていいから早く引き上げろ!
 圭介(あえて名前を言わせてもらおう)が唯一手を差し伸べてくれた。奴の思いやり、感涙もんだったぜ。あのしょっぱい味が海か涙かは今でももう分からないが。

 裸にバスローブを羽織って(心の中ではブランデーを持って)近くの区立体育館へシャワーを借りに行く。

 俺を見た途端インストラクターは不審人物発見の厳戒態勢となるが気にせずシャワーを浴びる。ヘドロが落ちて生き返った気分。


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