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ワッツ企画

 ワッツ企画でのライブ、前回と違いトークに関しては重そうな客層だが、全身全霊を傾けてハードコアをやっているバンドばかりで企画としてはかなりいかしていた。

 この前西葛西で歩道を歩いていると、前をカップルが腕を組みながら、身を寄せ合って歩いていた。後ろから追い越したときに会話が耳に入ったのだけれども、男が言った言葉が「じゃぁさ、豚のショウガ焼きとしゃぶしゃぶ、どっちが好き?」であり、女が返して「しゃぶしゃぶ」といった。なんつぅ会話だ。
 というトークをした。今書いてみると面白い面白くない以前に、どこで笑わせたいのかがわからない話だと思う。本人がそう思うくらいだから当然客も無反応、あれは初めて味わう静けさだったかもしれない。
 例えば数人で面白い話をしているときに、外から一人入ってきて「なんの話?」と問われ、同じ話を繰り返す事があるが、その場合その話の面白さは一気に半分以下となる。
 それはともかく自分が体験した面白い話を、人に話すときは面白い部分を詳しく、ときには多少誇張して話さなければならない。相手にイメージが伝わりにくいからだ。「駅でおじさんが怒っていた」というよりも「白線の内側で大地康夫似のおじさんが怒っていた」と言ったほうが、聞いている人は(それは凄い怒りだっただろう。)と思うだろうし、さらに「大地康夫似のおじさんが駅で怒りすぎて鼻血出してた」となれば笑うかもしれない。面白いと思った部分を詳しく話すのが重要なのだ。今回のトークで言えばカップルの外見的な雰囲気と、会話の内容の完全に無意味なバカらしさが鍵だったのだが、黒のロングコートに吉川コウジ風の髪型の男と斉藤ゆきの顔をパンパンにした感じの女だった、と説明してもどこまで受けたかは疑問であり、実際にカップルの何気ない会話を聞いた、自分と友人はその時確かに笑っただけに、なおさら人を笑わせることは困難だと思うのであった。


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